解体工事

解体工事業の建設業許可に必要な専任技術者の要件について説明いたします。

解体工事業とは

解体工事は、工作物の解体を行う工事です。

解体工事業の考え方

  1. それぞれの専門工事において建設される目的物について、それのみを解体する工事は各専門工事に該当する。
  2. 総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、それぞれ土木一式工事や建築一式工事に該当する。

①について、例えば電気工事で信号機を解体して新しい信号機を作る場合は、これまで通り「電気工事業」で施工しますが、信号機を解体して更地にする場合でも信号機の解体は専門工事に該当し「電気工事業」でしか施工できず、「とび・土工工事業」や「解体工事業」で施工するすることができません。

②について、一戸建て住宅を壊して新築住宅を作る場合、これまで通り「建築一式工事」で施工しますが、一戸建て住宅を壊して更地にする場合は「解体工事業」でしか施工できず、「とび・土工工事業」で施工することができません。
ただし、総合的な企画・指導・調整が必要なダム又は橋梁、集合住宅、ビル等の大規模な解体工事は「土木一式工事」、「建築一式工事」に該当しますので「解体工事業」では請け負えません。

  解体を伴う新設 解体のみ
各専門工事で作ったもの
例:信号機を壊して新しい信号機を作る
土木一式工事・建築一式工事で作ったもの
例:一戸建て住宅を壊して新築住宅を作る
各専門工事で作ったもの
例:信号機を壊して更地にする
土木一式工事・建築一式工事で作ったもの
例:一戸建て住宅を壊して更地にする
施行 各専門工事で施工
例:電気工事業
土木一式工事・建築一式工事で施工
例:建築一式工事業
とび・土工工事で施工 とび・土工工事で施工
施行後 各専門工事で施工
例:電気工事業
土木一式工事・建築一式工事で施工
例:建築一式工事業
各専門工事で施工
例:電気工事業
解体工事で施工
ただし、大規模解体工事は建築一式工事で施工

例示として以下のようなものがあります。

  • 工作物解体工事

解体工事業の専任技術者の要件は該当する資格を有すること、または必要な期間の実務経験があることです。

解体工事業の専任技術者の要件

解体工事業の専任技術者について、まず従業員の中に該当する資格を持っている方がいないかを検討します。

解体工事業の専任技術者に必要な資格は以下の通りです。
特定建設業の建設業許可では赤字の資格が必要になります。

解体工事業の専任技術者に該当する資格

  • 一級土木施工管理技士
  • 二級土木施工管理技士(土木)
  • 一級建築施工管理技士
  • 二級建築施工管理技士
    • 建築
    • 躯体

※上記の資格でH27年度までの合格者は、解体工事に関する実務経験1年以上の証明または登録解体工事講習の受講が必要

  • 技術士
    • 建設(「鋼構造及びコンクリート」を除く)
      総合技術監理「建設」(鋼構造及びコンクリートを除く)
    • 建設「鋼構造及びコンクリート」
      総合技術監理「建設ー鋼構造及びコンクリート」

※技術士は合格年度に関わらず、解体工事の実務経験1年以上の証明または登録解体工事講習の受講が必要

  • 解体工事施工技士
  • 技能士
    • とび・とび工
      ※等級区分が二級のものは、合格後3年以上(平成16年3月31日以前の合格者は1年以上)の解体工事に関する実務経験が必要

上記の資格をお持ちの方がいれば合格証・免許証の原本を提示して証明します。

解体工事業の実務経験

従業員の中に解体工事業の専任技術者に該当する資格をお持ちの方がいない場合は実務経験で要件を満たせる方がいないかを検討します。

解体工事の実務経験として認められる工事

解体工事の実務経験として認められるのは、平成28年6月1日改正法施工前のとび・土工工事の実務経験期間のものであっても「工作物の解体を行う工事」のみです。

原則10年以上の実務経験が必要ですが、指定学科を卒業していれば3年以上または5年以上に短縮できる場合があります。

実務経験が短縮される学校の種類と短縮期間

実務経験は指定学科を卒業した学校の種類によって短縮期間が変わります。

高等学校全日制、定時制、通信制、別科指定学科卒業+実務経験5
中等教育学校平成10年に学校教育法の改正により創設された中高一貫教育の学校指定学科卒業+実務経験5
大学、短期大学学部、専攻科、別科指定学科卒業+実務経験3
高等専門学校学科、専攻科指定学科卒業+実務経験3
専修学校専門課程、学科指定学科卒業+実務経験5
(専門士、高度専門士であれば年)

解体工事業の指定学科

解体工事業の指定学科は以下になります。

  • 土木工学
    ※農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地又は造園に関する学科を含む
  • 建築学

上記の指定学科を卒業していれば学校の種類によって5年または3年に必要な実務経験期間が短縮できます。

解体工事業の実務経験証明資料

専任技術者の要件を実務経験でクリアするには、証明が必要な期間に解体工事を請け負っていたこと、そしてその期間に常勤の従業員として在籍していたことを資料により証明する必要があります。

証明資料は証明者が建設業許可を持っていたかどうかで変わります。

証明期間において解体工事を請負っていたことの証明

解体工事業の建設業許可を持っていた場合

解体工事業の建設業許可を持っていれば許可を受けている期間は解体工事を請負っていたと推定されます。
したがって、以下の資料で解体工事を請負っていた証明ができます。

  • 建設業許可通知書の写し
  • 受付印が押印された建設業許可申請書・変更届・廃業届等の写し

旧とび・土工工事業の許可業者で提出済みの決算変更届の工事経歴書から解体工事の実績が確認できる場合は、その期間分につき請負契約書等に替えることができます。

解体工事業の建設業許可を持っていなかった場合

解体工事業の建設業許可を持っていなかった場合は、解体工事を請負ってきた事がわかる期間通年分の以下の資料で証明することが必要です。

  • 工事請負契約書
  • 請書
  • 注文書
  • 請求書
  • 入金が確認できる資料

実務経験年数は請負契約書等で工期を確認して算出しますが、建物解体後に新築工事を一括で請負う等、一つの契約書で解体工事以外の工事も併せて請負ったものについては当該契約の工期を実務経験期間とできます。

なお、平成28年5月31日までの旧とび・土工工事業での実務経験に限り、同期間中に解体工事の実績がある場合は、実務経験期間の重複計上が認められます。

証明期間において、常勤の従業員として在籍していたことの証明

必要な証明期間に解体工事を請負っていたことが証明できたら、その期間に個人事業主または常勤の従業員として在籍していたことを以下の資料により証明する必要があります。

個人事業の場合

  1. 保険証の写し(氏名、生年月日のわかる有効期限以内のもの)
  2. 直近決算の個人確定申告書の写し(第一表、第二表)

法人の場合

  1. 保険証の写し(氏名、生年月日、事業所名のわかる有効期限以内のもの)
  2. 保険証に事業所名が印字されていない場合は、以下のいずれかにより申請者への所属が分かる資料
    • 健康保険・厚生年金保険被保険者に関する標準報酬決定通知書
    • 資格取得確認及び標準報酬決定通知書
    • 住民税特別徴収税額通知書(徴収義務者用)
    • (新規に認定する者に限り)特別徴収切替届出(受付印のあるもの)
    • 直近決算の法人用確定申告書の写し(表紙、役員報酬明細(及びメール詳細))
    • 厚生年金記録照会回答票
    • (新規に認定する者に限り)資格取得届(受付印のあるもの)、又はその通知
    • 健康保険組合等による資格証明書(申請会社への在籍を証明するもの)

特定建設業許可における解体工事業の実務経験

特定建設業許可では上記の必要な期間の実務経験があることに加え、元請けとして消費税を含み4,500万円以上の工事に関し、2年以上の指導監督的な実務経験が必要になります。
(平成6年12月28日前にあっては消費税含み3,000万円、さらに昭和59年10月1日前にあっては1,500万円以上)

指導監督的な実務経験とは

建設工事の設計又は施工の全般について、元請けとして工事現場主任又は工事現場監督のような資格で工事の技術面を総合的に指導した経験

まとめ

解体工事業の専任技術者は該当する資格があれば確実で証明することも簡単です。

実務経験で必要な期間を証明するとなると格段に難易度が上がります。

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